団結小屋の写真

ettou082008-12-30

この越冬集中期の間、小屋掛けもできない路上での野宿、「露宿」を強いられている人達が、役所も閉まり仕事もない年末年始を乗り切るために、共に寝泊まりするのが団結小屋。
普段の公園では市の職員が巡回し、キャンプ用テントを張ることさえも妨害している。張り終えても執拗な声かけで睡眠を阻害し退去を促す。
やつら曰く、ここは「みんなの公園」であって不法な占拠であり不適切な使用だそうだ。
西成公園では今年10月初めに市の職員が、なかに人が居る小屋をいきなりチェーンソー、バールで破壊した。住人は襲撃だと思ったそうだ。やってることはまさに襲撃だ。
野宿でしか体を休める手段がない人達は凍てついたコンクリートの上で寝ろとでも言うのだろうか?
野宿者といっても、みな生きてくために何らかの仕事をしている。アルバイト、日雇い仕事にいけない人はアルミ缶、ダンボール回収の都市雑業的な仕事をしている。みな自己の利潤のために奔走する企業に搾取されている不安定雇用労働者であり、経済を回すよう正当な権利をないがしろにされている雇用の調整弁の役割を押しつけられている。
これから非正規労働者の大量解雇を皮切りに、失業者は増えていくなか、やつらはこの労働者を使い捨てる社会構造自体を根本的に変え、労働者を貧困に、あるいは精神的に追い詰めて命を削った責任を果たすつもりはないだろう。例え、失業者、あるいは野宿者の数だけが減ったところで、富のあるものはますます富み、困窮しているものはより厳しい状況に押し込まれる構造を解体しないかぎり何も解決しない。
安定した雇用や家屋からはじかれた時、「みんなのもの」であり「誰のものでもない」場所を困窮している人が使うことは当然ではないだろうか?